台湾の月下老人(霞海城隍廟)
縁結びの神様台湾の月下老人(霞海城隍廟)で縁結び
台湾の月下老人(霞海城隍廟)とは?
月下老人と縁結び
月下老人は台湾の神様です。台湾ではもちろんのこと、日本でもはるばる台湾にお参りに行く人も多くいます。昔、ある男性が月夜に偶然会った老人から将来の妻を予言されたというエピソードに基づいて、縁結びの神様として知られています。よく運命の赤い糸といわれますが、それは月下老人の赤い糸なのです。 月下老人は霞海城隍廟に祀られています。日本の出雲神社版ともいえる台湾の霞海城隍廟は、台湾だけでなく世界中からお参りに来る女性が多くいます。続幽怪録の故事から、男女の仲を取り持つ仲人の意味で使われることもある月下老人ですが、台湾の廟は、日本の神社や寺とは異なっていますので、お参りする場合の作法は気になるところです。
台湾の霞海城隍廟には多い時で数百にもなる神様が祀られていました。この廟で月下老人は台北一の御利益があると言われているのです。 中国の宋の時代に書かれた『太平広記』という本には月下老人にまつわるエピソードが載っています。
唐の時代の中国の長安に韋固(いこ)という若い裕福な男がおり、月明かりの下で大きな袋に寄りかかりながら本を読んでいる一人の老人に出合いました。老人は天界で男女の縁組を担当しているそうで、袋の中にたくさんの赤い糸をもっていました。夫婦になるもの同士の足首と足首を結ぶ糸なのです。一度結ばれた同士は必ず夫婦になるそうです。
韋固は将来の妻について尋ねました。老人は今3歳の娘と14年後に結婚すると教えてくれました。娘に会いたくなった韋固は、老人についていったところ、娘は貧しい身なりをしていて、韋固は好きになれませんでした。立腹し、娘の命を奪おうとしました。その時、娘の額に傷ができてしまいました。それから14年たち、韋固が結婚したのは容姿端麗で優しい17歳の娘でした。しかし、どんな時も額の花飾りを外そうとしません。14年前見知らぬ者に切り付けられたのです。7年前、亡くなった父の親類のはからいで長官の幼女となり、韋固の妻となっていたのです。韋固は妻に心から謝り、二人はいつまでも仲睦まじく暮らしたそうです。
このようなエピソードが残っている月下老人は婚活中の人にも御利益があるといえます。一度お参りするのもいいといえます。
月下老人のお参りの仕方
お参りする場合の作法はとても気になるところです。お参りは、最初に廟の建物と点火所の間にある売店で金紙と線香3本、お供えセットを購入します。全部で310元、日本円で約1,000円くらいです、そして、点火所で線香に点火します。線香はお参りがすべて終わるまで3本とももって移動します。天の神様である天公様に自己紹介をして、お願いを伝え終わったら月下老人にお参りします。恋い慕う人の名前を伝え、他の神様にもお参りします。
そして、お守りを天公炉の上で回してお供えをします。一通り祈願し終わったら、最初の天公炉に線香を3本を立てて、もう一度お祈りをします。お供えセットを買った人は赤糸が入っているお守りを天公炉にかざして時計回りに3周まわって、3回お辞儀します。最後に金紙を回収箱に入れて、お供え台にある喜喜の飴をもらって帰りましょう。
難しそうですがやってみれば結構簡単ということですので、参拝してみてはいかがでしょう。