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神主と占い師の違い

神主と占い師の違いとは?

意外と知らない?神主と占い師の違い

神主は職業名

宮司(ぐうじ)と神主の違いは何かという疑問を持っている方が多くいます。私たちが神社に行った時に「宮司の○○です」と名乗られた場合と、「神主の○○です」と名乗られた場合ではあまり意味に違いを感じません。 そのため、どちらも同じだと思っている人はたいへん多いのですが、実は大きな違いがあるのです。 初めに、神主という言葉から解説します。神社神道の世界に「神主」という職業名は存在しません。神主と呼ばれている人たちは、神社神道では神職と呼ばれています。

お寺のお坊さんは職業名ではなく、実際には「住職」「僧侶」と呼ばれているのとよく似ています。 ここで押さえておきたいのは、神主は神社における役職の名前ではなく、職業としての名前だということです。 宮司とは神社で神様に仕えている神職のことで、祀りごとや神社の事務作業を中心になって執り行う存在のことです。ちなみに、以前は神社の「長」的な存在として、「神主」は神社の責任者である「宮司(ぐうじ)」と同じような意味合いで使われていました。しかし、現在では「神職」とほぼ同様の意味で使われる言葉です。「神職」と言えば「宮司」「権宮司」「禰宜」「権禰宜」の四職を指すもので、「神主」という職そのものは存在しません。

神職になるには

神主になるにはいくつか道があります。一つは、高等学校を卒業して神道学科のある大学に入学する方法です。もう一つは宮司の推薦を受けて神主の要請過程を修了する方法です。 神社の家系に生まれたわけではない人で神職を志している場合は、大学に入学したり、大学院に入ったり、専攻課に入ったりするのが一番近道です。しかし、大学は入学試験さえ合格すれば誰でも入れますが、最終的に神主になるには、「宮司の推薦」を得なければなりません。なりたいからといって誰でもなれるわけではないのです。

社家(神社)に生まれ、後継者としての必要性から親族の中から神職にならなければいけない場合には、宮司の推薦を得てその神社の属する都道府県の神社庁からもらった推薦状を大学に提出します。それが神社庁に認められれば卒業後に神主になれます。 しかし、特に神社の家系でない一般の人が神職(神主)になるには、神社とのそれ相応の関係性をもっていることが前提となります。奉職先(就職先にあたる神社)が決まっていれば、その神社の宮司の推薦をもらい、神社の所属する都道府県神社庁から推薦状をもらう方法もありますが、誰でも推薦されるというわけではないので、かなり狭き門と言えます。

資格を取った後も続く、上階位への果てしない道のり

今回お話を伺った平松さんは、叔父が神職者であり、後継者としての必要性から神主の資格を取ったそうです。日中仕事をしているため時間のない社会人のために、夏休みや春休みを利用して資格が取れる短期間(約1カ月)の講習会を設けているところもあります。平松さんは、この神職コースを受講しました。 神職になるために、まず神職の観点から日本史を学びます。

具体的には神道史、古典(古事記など)、日本史、祝詞、法規、道徳、宗教学などです。上の階級になると神道神学や比較宗教など、学ぶ教科も増えてきます。 次に、神様に仕えるための作法を学びます。

この作法とは、神様に対して失礼のないようにする方法のことです。心を込めて神様をお祀りする方法を身につけることが神職の第一歩といえるでしょう。

また、神職には階位があり、下から「直階(ちょっかい)」「権正階(ごんせいかい)」「正階(せいかい)」「明階(めいかい」「浄階(じょうかい)」と5段階あります。一番上の「浄階」は、神職としてのキャリア年数や功績によって与えられる階位です。 國學院・皇學館の神道科4年制を順調に卒業、あるいは専攻科の過程を履修すれば、普通は「明階」まで一息にとれますが、平松さんが受講した講習会では、1階位ずつとることになります。さらに、短期間の講習会では「正階」までしか受講できず、講習会で階位をとった人が「明階」をとるには、自分で勉強し、年に一度の試験に合格しなければなりませんので長い道のりになります。 神社統括や神主育成を行っている神社本庁という機関についてですが、ここは公的な機関ではなく、あくまで任意の団体(宗教法人)です。ほとんどの神社は神社本庁に所属していますが、初詣で行くような大規模な神社でも神社本庁に属していないところがあるのは意外です。一社の故実といい、基本の作法以外にも独自の作法をもつ神社が多くあります。そのため、神社本庁に属さず、単立神社としていることを選んでいるようです。

このように、神職への道はかなり厳しく、神主になれたとしても、上階位を得るには、その人の歩んできた道によっては何年もかかってしまいます。また、神主として働き始めても、神社ごとに独自の作法があり、覚えるのだけでもかなりの年月を要します。神職者は、信仰心はもちろん、強い志がなければ続けていくことのできない仕事と言えるでしょう。

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